腹に落ちる学び・気づき
キリンホールディングス株式会社さま
キリングループでは、「多様な人材がイキイキと活躍できる会社」の実現が企業競争力の向上につながるとの認識の下、人材の多様化を推進しています。その第一歩としてキリンビールでスタートしたのが、女性社員の活躍とネットワーク作りを積極的に支援するための社内組織、「キリン・ウィメンズネットワーク(以下KWN)」です。その中核となるメンバーに、2日間のチームビルディングを実施した理由をリーダーの神元様に伺いました。
概要
1日目「チームビルディング・アクティビティ」「ビジョン・アシミレーション」
チームビルディングのアクティビティで体を動かし、目標達成をし、一体感を感じた後、リーダーとメンバーが双方向にやり取りすることで、ビジョンを共有し理解を深めるプログラム。
2日目「ワールドカフェ・チームビルディング」
数人で1テーブルに座り、メンバーチェンジを繰り返しながら、皆で同じテーマ(問い)で行う対話のプログラム。組織変革、都市計画などに使われる。
プログラムを導入にあたっての背景・目的
KWN活動に対する理解と意識醸成を図る機会が必要
KWNには事務局(2人)、推進委員(9名、主に首都圏にいるワーキングチームメンバー)の他に各地での活動・理解浸透を担ってくれる地域サポーター(40名:うち男性5名)がいます。
毎年秋に各地で行われる「地域会」(女性社員フォーラム)では地域サポーターが企画を考えます。しかし、地域サポーターは2年任期で約半数が入れ替えのため、毎年KWN活動に対する理解と意識醸成を図る機会が必要でした。
目的としては以下の三つになります。
- キリンの多様性推進、KWNについての理解促進を図る。ほぼ全員立候補なので活動への興味・関心はあるが、自分だけの問題ではなく、仲間そして会社全体の問題へと視点を上げる。
- 同じ課題を抱える全国のサポーター同士の交流を図る。
- 自地域の女性社員が活き活き主体的に働くために、組織の現状、課題を考え何がすべきか仲間とともに考える。
上記の目的を達するにはサポーター間の本音で話せる関係作りが非常に大事であると考えました。今回は年齢も幅広く半分以上が初対面という状況であるため、楽しみながら本音で言い合える人間関係を構築するため、チームビルディングを実施することになりました。
チームビルディングジャパンにご依頼頂いた決め手は?
ビジョンを行動まで落とすプログラム
推進委員の合宿でチームビルディングのアクティビティを実施して、チームビルディングの効果については十分わかっていました。ご提案いただいた内容では、チームビルディングのアクティビティだけではなく、ビジョンを共有する、自分たちがビジョンのためにどう動いていくのか行動にまで落とすプログラムがわかりやすく、目的に合うと感じたからからです。
模擬体験ワークショップ実施
また、サポーター会議の前にグループファシリテーターをする推進委員に対し、時間を取って模擬体験ワークショップをやっていただいたことで、事務局側としても安心して本番に臨むことができました。
チームビルディングプログラムを実施してみていかがでしたでしょうか?
まずアクティビティで楽しみながらお互いの距離感を縮め、ビジョン・アシミレーションでKWNに対する知識をお互いで補完し合い、ワールドカフェでアクションプランに導けたと思います。ステップを踏んだプログラム展開と、ファシリテーターの力により、無理なく、全員が腹に落ちるという体験ができました。自分たちで納得するまで話し合いができたため、アンケートも非常に評価が高かったです。
チームビルディング・アクティビティ ~目標達成のコツを体感~
ただ楽しいだけではなく、なぜできたかできなかったかをきっちり振り返ることにより、目標達成のコツを体感することができました。特に若い社員には体験トレーニングはとても有効だと感じました。
ビジョン・アシミレーション ~予想もしないほど積極的な意見が~
KWNについて「知っていること」「知りたいこと」「こうなったらいい」「自分たちができること」の順番でわかりやすくファシリテーションしていただいたおかげでたくさんの本音ベースの意見が飛び出してきた。特に最後のテーマ「「自分たちができること」では事務局が予想もしないほど積極的な意見が出ていました。
ワールドカフェ ~その後も続く活発なやり取り~
テーマは「サポーターとして何をやりたいか」前日のビジョン・アシミレーションで問題意識が高まっているので大変スムーズに議論が盛り上がりました。当初事務局側で「リーダーとの関係について」というテーマを考えていたのですが、前日の議論を踏まえてテーマを変更することになりました。臨機応変に最適なテーマ選定をさせていただきありがたく思っています。 最後に地域チーム毎に集まり自分たちが地域で何をやるか話し合ったことで、2日間のよい湯上り感とサポーターとしての意識醸成ができたと感じています。
行動計画の策定まで及んだチームもあり、その後も活発なやり取りが行われています。
プログラム前後ではどのような変化があったでしょうか?
また、プログラム導入後の御社での取り組み、その成果があればご紹介下さい。
ミッションの理解と主体的な動き
サポーターとは何をやるべきなのか、ミッションが理解されていると感じます。具体的にはKWN活動の理解促進という最大ミッションを地域で実行するため、リーダーへの報告会や場所での情報発信など主体的に動きが起っていることです。事務局に言われてやる、のではなく自分たちで主体的にやる、どうやれば効果が高いのかを考え抜く姿勢が生まれていました。
事務局のゴールイメージとして「チーム作り」と「ビジョン共有」を描いていましたが、それ以上の成果がありました。KWNの本質理解が図れたうえに、さらにアクションプランにまで落とし込めたと思います。