第83回『盛り上がる話と深まる話』
2018年05月31日
今号は、対談と対談の間にお届けしている河村甚のコラムです。
テーマは、「盛り上がる話と深まる話」。どうぞご覧ください。
話が盛り上がってもいかないし、深まってもいかない。
そんな話し合いの場がよく見られます。
単に実務的なやりとりだったり、
誰かが正解を知っている場合は、その正解を伝えれば済みますが、
正解のない課題に取り組むようなクリエイティブな会議では、そうはいきません。
新しい何かを見つけることが求められるときには、
話し合いが高まることと、深まることとの両方が必要になります。
今回は高まり、盛り上がる話し合いと深まる話し合いについて考えてみましょう。
高まっていく・盛り上がっていく話し合いでは、
互いの発言への乗っかり合いが起こっています。
深まっていく話し合いでは、「本質は何なんだろう」「何故なんだろう」という探求が起こっています。
高まることと、深まること。
これらを意図的に日常の会議で起こしていくには、
具体的にはどのようにすればいいのでしょうか。
以下の視点を持って関わり掛けをしていくことで、
話し合いを深める/高めることができます。
話し合いを深めるためのポイント
「なぜ」「どうして」等、本質を理解をしようとするための問いかけをします。
探求心に基づいた、クリティカルな視点をもって観ること。
ただ「いいね、いいね!」と賛同を示すだけではなく、
「こういう見方もあるんじゃない?」など、皆が見えてなかった視点が投げかけることや、「なぜそう思ったのか?」「その背景にあるものは何だろう?」といった見方、問いかけをすることで話し合いは深まっていきます。
話し合いを高めるためのポイント
相手の発信する事にどんどん便乗して発展させて行きます。
「いいね、いいね!」と賛同を示しながら意見やアイデアを上乗せして行きます。
聞き手側は相手の言ったことをきちんと受け取り、
話し手側も、発言したことが相手に受け取ってもらえたと感じられることが大切です。
お互いに受け取り合いがあることにより、
そこから進んでいき、盛り上がっていくことができます。
話し合いを深めることも高めることも、上記の様なポイントを抑えることで起こりやすくなって行きます。また、これらはどちらか一方だけでなく、両方を1つの話し合いの中で同時に行うことも出来るのです。
日常の雑談から会議、対話の場などで試してみてください。