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第11回『NGOのチームビルディング(3)ビジョンの意義』

2015年08月27日

チームビルディングの話をしよう
※2015年4月から始まった連載コラム「チームビルディングの話をしよう」では、代表河村がチームビルディングを切り口にさまざまなテーマでいろいろな人と話し合った内容お届けいたします。

 

※今回の『NGOのチームビルディング(3)ビジョンの意義』は、
第9回『NGOのチームビルディング(1)チームビルディングとの出会い
第10回『NGOのチームビルディング(2)物事を実現するパッション

の続きとなります。

 

(渡邉さん)
市民ネットワーク for TICADのチームビルディングを御社に依頼した大きな目的の一つは、チームとしての明確なビジョンを作ることでした。それまでは、参加メンバーの活動に対する期待値がバラバラで、十分なまとまりがありませんでした。。 まずは参加メンバー全員のゴールへの期待値を統一することを、最初に絶対やりたかったんです。チームである以上、リーダーは必要です。そしてそのリーダーの活動に対する想いや考えを参加メンバー全員で共有し、同じ志を持って活動することが大切なのです。

これまではリーダーに追従する雰囲気があったけれどそれを変えたかった。

(じんさん)
大事なところですね。

(渡邉さん)
そこから半年ほどかけて、チームのミッション・ビジョン・コアバリューを皆で作ってきました。これまでチームのミッション・ビジョン・コアバリューがありませんでした。こういったものを明文化することによって、メンバー間の意見が食い違ったり、チームの方向性がずれた時に、立ち返ることができるものが持てたのは、とても良かったです。 そしてそれを明文化するプロセスも良かった。みんなでつくって、みんなで決めた。「誰か」のものではなく、「私たち」のものという意識が芽生えたと思います。

(じんさん)
プロセスは大変でしたが、意見もぶつけあいながら良いチームビルディングになりましたね。

(渡邉さん)
組織がビジョンを持つこと、メンバーがビジョンを共有することが重要だということはわかっていました。

しかしながらその意義は十分に理解していなかったことに最近ようやく気づきました。

人が成長したいと思うときとはどういうときかと考えました。やりたいことがあるが、うまくいかない。それを真剣に乗り越えようと思う時、はじめて人は成長するのだと思います。 ハンガー・フリー・ワールドでも10年ほど人材育成をすごくやってきた。職員はがんばってくれていたが、自分が期待するほどの成長をしてくれていなかった。そこで欠けているのは何か考えました。

それは組織のゴールが明確ではなかったことが原因ではないか、と思ったんです。ミッションはみな理解しているが、いつまでに何をしなくてはならないかというゴールが明確ではなかった。組織の目標がしっかり認識されていなかった、ことが原因だったと気付いたんです。 その目標達成に向けて、自分のありたい姿が明確であればあるほど、自分の仕事に対する課題が明確になります。

(じんさん)
どこを目指すのか、どうありたいのかを明確に持っていることが組織の成長につながりますし、ひとりひとりの成長にもつながりますね。

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