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第10回『NGOのチームビルディング(2)物事を実現するパッション』

2015年08月13日

チームビルディングの話をしよう
※2015年4月から始まった連載コラム「チームビルディングの話をしよう」では、代表河村がチームビルディングを切り口にさまざまなテーマでいろいろな人と話し合った内容お届けいたします。

 

※今回の『NGOのチームビルディング(2)物事を実現するパッション』は、
第9回『NGOのチームビルディング(1)チームビルディングとの出会い
の続きとなります。

 

(じんさん)
渡邉さんのパッションはすごいですよね。物事を実現していくための。 例えば「この人にも参加してもらう必要がある」というときに周りを巻き込む行動など、とにかく行動して物事を動かす力がすごい。渡邉さんのパッションはどのように生まれるのだろう、と興味があったんです。

(渡邉さん)
そうですね、それについて影響を受けたのは1996年にイエローハット創業者(当時社長)である鍵山秀三郎さんと出会ったことです。 この年に大きなイベントを主催することになり、その協賛依頼をするためにイエローハットを訪ねたのです。 今から20年前。若造だった自分に対して鍵山社長は、用件が済んだ後に社長室ではなく、玄関でもなく、門までわざわざ出向いて見送ってくれました。 私が門を出て300mぐらい歩いて、ふと気になって振り返ってみたら、まだ見送ってくれていたんです。礼儀礼節の重要性を感じましたね。 礼儀礼節は人は動かす。感動を与える。人に礼儀礼節を尽くすことが物事を進める上で重要だと感じました。 効率性は必要ですが、礼儀礼節を惜しまないことは大切です。

(じんさん)
渡邉さんご自身が心を動かされた経験が、今のあり方に大きく影響を与えたのですね。

(渡邉さん)
チームビルディングジャパンのホームページに「心が動く」と出ていますね。心が動かないと人は動いてくれない。そう思います。 当時の鍵山社長にとって、わたしは得意先でもなんでもない。むしろ協賛をお願いしに行く立場です。その相手に対しても礼節を尽くす姿。これには大きな影響を受けましたね。

(じんさん)
渡邉さんからは「ちゃんと電話しよう」「会って説明しよう」というこだわりを感じます。

(渡邉さん)
「渡邉は電話が多い」と言われます。お願いごと・断りごとなど、人の感情にふれるようなことについては特に、電話するか会うかすることにしています。 メールなら送るのは簡単ですが、会って顔を合わせたり、電話して声を交えたりすることでわかりあえることもたくさんありますからね。

(じんさん)
渡邉さんのおっしゃるとおりですね。 そういったところからパッションが伝わるんでしょうね。

(渡邉さん)
あともう一つ。わたしは「やる!」と決めたら、信じられないくらいにやりぬきます。 相手から「それは絶対無理だ」と言われると、さらにアホみたいな力を発揮します。

(じんさん)
何が何でもやってやろうと。 あふれ出るパッション、本気感がすごい。 なかなか真似できることではないですね。

(渡邉さん)
どうしてここまでやるのか、プライドが高いのか、達成志向力が強いのか、自分でもよくわかりませんけど・・・

(じんさん)
僕もやると決めたらやる方だと思いますけど 僕は渡邉さんと違って、寝ますからね(笑)

(渡邉さん)
やりたいんでしょうね。 「(自分や周りの環境が)こうなったらいいなぁ」と、実現したときのイメージは、よく思い描いています。ネガティブな作業が降ってきたときも「これができたら俺かっこいいかも!」と考えます(笑)。基本的に「脳天気」なんです。 ビジョンと現状には常にギャップがある。タフな作業の山ばかり。どんなにヘビーな出来事が起きても、無駄なことは何もないと思っています。きっと「こういう意味があるのだろう」と意味付けをします。 毎日がストレスの日替わりメニューですが、ストレスが蓄積することは滅多にありません。モチベーション、パッションを燃やし続けることができる。他人ごとにはせず、全て自分ごととして考えます。

(じんさん)
当事者意識、自分ごととして考えることが必要ですね。 自分に軸がないとならない。

(渡邉さん)
それから「他力本願」が大切だと思っています。大きいことをやろうとすると自分一人ではできませんから。自分にできることとできないことの区別が付いているからこそ周りの人を頼ったり助けを求めたりすることができるんです。

(じんさん)
助けを求めることと礼儀礼節はつながっている気がします。 礼を尽くす人でなければ、他力本願はできませんよね。

(渡邉さん)
私は他力本願であると同時に、必ず人に道を聞かれるタイプなんですよ。普段もいろいろな方面から相談を持ちかけられることが多い(この段落を書いている間にも外部からの相談メールが1件・・・)。 相談されたらとりあえず話を聴きます。時間も費やしますし、労力も掛かります。当然、見返りは期待しないのですが、何故か不思議と何がしかの形で後にリターンがあります。ほぼ例外なく。人にお願いをするということは一方通行ではありません。必ず返ってくる。リターンがあります。

(じんさん)
実現するイメージを持っていて、それを楽しんでいる。 タフな作業も「未来のあるべき姿を実現するためにやっている」と考えることでパッションが湧いてくる。ここまで渡邉さんのお話を伺っていてそう感じました。

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