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第53回『ハラスメント研修ではもう手遅れ?“職場の体質”が生み出す不調の正体』

2025年03月26日

最近、ニュースやSNSなどでも「メンタル不調」についてよく目にするようになりました。みなさんの職場でも、メンタルの不調や心の疲れを抱える人が増えていると感じる場面はないでしょうか。

実際に、厚生労働省の調査でも「働く人の4人に1人がメンタル不調を経験している」と言われています。また、民間企業の調査でも、「職場の人間関係にストレスを感じる」と回答した人は年々増えているそうです。

それだけ、いまの社会や働く環境が、私たちに大きな負荷をかけているのだと思います。そして、それに気づいた企業が、「今のままではいけない」と危機感を持ち始めています。

私たちの元にも、こんなご相談が届くようになりました。
「メンタル不調による休職者や退職者が出てしまった」
「どうしたらこうした問題を未然に防げるのか」
「組織の中で誰もが安心して働ける環境をつくりたい」

とても真剣な声ばかりです。

私たちは、そんな企業のみなさんと一緒に、チームビルディングを通して【組織の体質改善】に取り組んでいます。

ここで、少し「体質改善」という言葉の意味を考えてみたいと思います。
一般的な研修は、「できなかったことを、できるようにする」ことを目指します。たとえば、ハラスメント研修で正しい知識を学ぶ、英会話研修で英語を話せるようになる。そんな「ビフォー・アフター」がはっきりと見えるものです。
もちろん、こうした研修もとても大切なものです。ですが、それだけでは「なぜこうした問題が起きるのか?」という根本的な部分までは、なかなか手が届かないのです。

私たちが目指しているのは、「目の前に見えている問題」を取り除く“外科手術”ではありません。一時的に症状を抑えたり、悪い部分を取り除いたりすることではなく【そもそもの体質そのもの】を、じっくりと改善していくことなのです。

たとえば、血圧が高くなったとき、薬を飲めば下がります。でも、それだけでは、また同じような症状が出るかもしれません。
それよりも、「なぜ血圧が上がるのか?」を見直し、生活習慣を整えたり、食事を見直したりして、身体の内側から改善していく必要があります。
私たちのチームビルディングは、まさにそんな「組織の生活習慣病対策」なのです。現場で起こっているメンタル不調やハラスメントの背景には、組織文化やコミュニケーションの在り方が、大きく関わっています。
上司が部下を必要以上に叱責してしまう、誰も助けを求められない、余裕のない職場の空気の中で、知らず知らずのうちに誰かが追い詰められてしまう。それは、決して「個人の弱さ」や「その人だけの問題」ではありません。
組織のこうした「クセ」や「空気感」を少しずつ改善していくことこそが、本当の意味でのチームビルディングです。

次回は、さらに具体的に「ではどうやって体質改善をしていくのか?」について、お話しします。
どうぞお楽しみに。

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組織は変われる!チームづくり資料DL
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