第40回『災害時にどう動く?トップダウンとフラットのチームワーク術!』
2024年09月19日
最近、私たちの社会では防災に対する意識がますます高まっています。台風や地震、南海トラフ地震への不安が広がる中、緊急時の備えが一層求められています。災害時の備えとして水や食料の混乱も話題になることが多いですよね。今日は、防災とチームワークの関係について少し考えてみたいと思います。
チームの組織形態には、大きく分けてピラミッド型組織とフラット型組織の2つがあります。フラット型組織では、誰もが臆することなく意見を交わし、さまざまな視点が融合して未知の課題に挑んでいくことができます。今の多様で複雑な社会環境には、このフラットなアプローチが非常に適しています。
一方、ピラミッド型組織はトップダウンの明確な指示系統が特徴で、リーダーが決定したことを迅速に実行する力があります。災害が起こったとき、特に初動の段階では、何をすべきかが明確にわかっていることが多いため、このトップダウン型のアプローチが非常に有効です。例えば、避難先の確保や避難経路の確認、地震が発生したときに安全な場所へ移動するなど、即座に行動を起こす必要がある場面ではピラミッド型の組織が力を発揮します。
緊急時のスピードを重視する場面では、ピラミッド型の迅速な意思決定が重要です。しかし、災害が長期化し、避難所での生活が続くような状況では、次第に新しい課題が次々と出てくることになります。当事者のニーズが変わり、複雑さが増すこのような場面では、フラット型のコミュニケーションが鍵を握ります。多様な知識や視点を持つ人々が集まり、意見を交わすことで新しい解決策が見えてくるのです。
防災支援に携わっている方々からも、「ファシリテーター的な役割を果たせることが重要だ」とよく聞きます。例えば、普通の会議でも、みんなが意見を述べられるように進行をサポートすること、ホワイトボードで話し合いを見える化することなどは、混乱してどうしたらいいかわからないときに大きな助けとなります。
ですから、災害時には、初動の段階ではピラミッド型で迅速に対応し、その後の長期的な課題解決にはフラット型の話し合いを取り入れる。この2つのアプローチを柔軟に使い分けることが、混乱を乗り越え、みんなが安心して過ごせる未来を築く鍵になるのです。
私たちの力が集まれば、きっとどんな困難も乗り越えられるはずです。