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第1回『 チームの社会科 』

2023年02月09日

―――2023年が始まって1か月が経ちました。今年はどんな年になると思いますか。

これからは働き方がさらに大きく変わっていくと思います。
メタバースのようなオンライン上でのコミュニケーションツールの進化が進み、顔も見たことがない人とオンライン上で一緒に仕事をするという状況が増えてくるでしょう。

組織づくりの視点で見たときに、この変化が素晴らしいのは、単に時間を場所を気にせずに仕事ができるというだけでなく、性別、年齢、国籍に関係なく、オンライン上でチームになって仕事ができるようになるという点です。

言語が違っても自動翻訳でフラットにコミュニケーションがとれるようになり、顔出しをしなければ、その人の見た目の性別や、身体的な障害も関係ない。

これまでは社会的弱者と呼ばれていた人が最前線で活躍できるようになり、ジェンダーの偏見は減り、代わりに心の性別など、本来のその人らしさが表に出やすくなるかもしれません。

年齢の上下は関係なくなり、年功序列ではなく必要なパフォーマンスが発揮できる人が評価されるようになるでしょう。
オンライン上でチームで仕事をしやすくなることによって、チームメンバー一人ひとりがその人らしさを発揮して仕事ができるようになるのです。

また、より副業が広がり、組織に縛られない働き方を選択できるようになるでしょう。
一昔前は、とりあえず大企業に入っておけば安心であるという考え方が一般的でしたが、今は自分らしさを活かしてパフォーマンスを発揮できる環境を見つけることが容易になり、会社に縛られず、自分の価値をどの場なら一番発揮できるかを選ぶ人が増えてきています。

この流れはますます加速しており、マッチングサービスも充実してきていますし、大企業も社員を囲い込むことを手放しつつあります。
これからは会社はプラットフォームとして存在し、そこに個々がプロジェクトベースで関わる形が増えていくことでしょう。

そのときに必要となるのが、プロジェクト型の即席チームが短時間でパフォーマンスが上がるようにするためのスキルです。今はまだ多くの企業にはそのノウハウが欠けていますが、センスのいい人たちはすでに学び始めています。

これからは、単に短期間で仕事のパフォーマンスを高めるだけでなく、多様な人たちが活躍できるプラットフォームである、という視点が大事になります。

同じ会社に属す、共有度の高い人同士ではなく、プロジェクトのために集まったバラバラの人たちを一つにするチームビルディングの技術がこれまで以上に必要になるでしょう。

さらに、「ビジネス価値のために成果を上げる」という価値観が薄れ、 人が人として尊重されることや自分が自分らしく生きること、幸福度などの価値がここ数年高まってきています。

プロジェクトベースで集まるメンバーが、一つのゴールに向かって、年齢も性別も外見も関係なく、フラットに集まって仕事をするためにチームを一つにして成果を上げていくための組織づくりをする。

これは我々チームビルディングジャパンがもっている強みの一つです。

コロナ禍により大きく社会環境が変化する中で、今後組織をどうすべきかというお悩みをよく受けます。
誰も想像していなかったような世界的パンデミックの中で生き残るために重要なのは、何かが起こったときにその状況に適応し、その中で進化していく術をもっているということです。

我々チームビルディングジャパンとしてもコロナによる影響はとても大きく、大変な状況でした。
しかし、変化に適応する中で、オンラインによる組織づくりコンサルティングの導入が進み、動画講座のコンテンツも増えて、広く知識を伝えられるようになりました。
コロナの環境だったからこその脱皮ともいえる成長、進化が起きました。

ーーー今回(401回)から新シリーズとなりましたね。

このコラムを読んでくださっている読者のみなさんは、企業等の何らかの組織に属している人がほとんどだと思います。
企業というのは、何かしらの存在理由があって社会の中に存在しており、それぞれのパーパスがあって活動しています。
一つひとつの企業が社会のなかでその「組織らしさ」を発揮できるようになれば、社会全体が良くなっていきます。

また、企業に存在意義があるのと同様に、社員一人ひとりにも存在理由があります。
社会で起こっている変化や事実をきちんと捉えて理解し適応することが、企業としても個人としても大切です。
チームビルディングの考え方と社会との関連性を理解するチームの社会科を勉強することは、この先の未来で進化成長するために必要不可欠です。

河村甚コラム401回からは、個人としても組織としても良い方向に進んでいくためにみなさんに知ってもらいたいことをテーマに、「チームの社会科」シリーズをお伝えしていきます。

みなで学び成長し、社会の変化に適応できる力を付けていきましょう。

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