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第97回『自分が否定されていると感じた時に 』

2011年04月14日

チームづくりレシピ

組織で仕事をしていれば、その中で自分が否定されている様に感じる事があるかもしれません。居心地が悪くなり、「どうしてみんなは(相手は)自分の事を分かってくれないんだろう?」と、鬱憤もたまります。否定や疑念は上手く捉えきれないと組織の活動を妨げます。
仕事に限らず、どんな場面でもそうでしょう。こういった時に「分かってくれない回りが(相手が)悪い」と否定し返す気持ちになり、組織全体としてネガティブなスパイラルに陥ってしまいます。

しかしこのような場面で実は「回りから自分が否定されている」のではなく、「自分で自分自身を否定している」という事が多くあります。
すこし捉え方を見直す事で、他者を非難する事無く、自分も否定されずにより良い状態にして行く事が出来ます。

他者から理解されず、否定されていると感じた時に、まず、自分は他者を理解しているでしょうか?少し考えてみて下さい。「理解していない」又は「理解していないかもしれない」と感じている場合は、既に前向きな解決の第一歩を踏み出しています。「理解している」という時には、それが否定されていると感じ、苦しむ要因を生み出しています。
それはどういう事かと言うと、相手の考えもよく分かり、「それは確かに正しい。でも自分は違った理由で違う選択をしている。それを分かってほしい。」という時に苦しく感じるという事です。ここで気づくべきは他者は一切自分を否定していないという事です。ここであなたが理解している他者の考えはあなたの想像の産物です。もしそうだとすると、あなたは自分で自分自身を否定し、苦しめている事になります。

こういった事は、社会的に見て普通に考えたら自分の行動は理解されないであろうというときに起こります。電車に座っていて体の不自由な人に席を譲らない、困っている人を助けないなどというときです。あなたがその選択をする本当の理由は分かりません。しかし、社会的に見たら自分の行動や選択は理解されないであろうという思い込みが「自分は非難されている」という感覚を生み出します。そして、自分の選択を正当化するために真っ当な理由を作り、説得しようとするのです。

自分の行為の正当化は誰もが日常的に行っていて、それはつまり自分の行動に自分で意味付けをするというだけの事です。それ自体は悪い事ではありません。しかし、もしその意味付けがあなた自身を苦しめたり、回りの人を苦しめたりしているのであれば、それを変える力も、権利も全てあなたにあります。
もう一度その意味を捉え直し、意味付けや行動を選択しなおすことだけで自分の力ではどうしようもないかに見えた事が変わります。

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