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第43回『チームの中の問題児対策』

2009年03月19日

チームづくりレシピ

皆さんのチームの中に「問題児」はいますか?リーダーにたてついたり、または全く参加意識が無かったり。多くの場合、こういったチームを乱す問題児はまとめる立場からすればなんとかして排除するか打ち勝つべき存在です。
しかし、問題児を排除したり打ち勝ったりするための労力は大きく、本来なすべきタスクに割くべき労力が削がれてしまいます。「チームをいかに機能させ、活かしてゆくか?」という視点で考えると問題児も有益な人材に変わります。

一言で問題児と言っても大きく分けると以下の4パターンに分類されます。

 1)結果重視で、自分が主体。
    -常に自分が主導しようとする。攻撃的。
    -頭ごなしに決めてかかる。
    -人の話を聞かない。
    -他のメンバーや置かれている状況を否定する。

 2)過程重視で、自分が主体。
    -自分の話したい事だけ話す。同じ話を繰り返す。
    -自分ばかり目立ちたがりで本題から外れた雑談が多い
    -人の話を聞かない。
    -結論が出せない。

 3)過程重視で、チームが主体。
    -流れに逆らわないことしか言わず、決断できない。
    -自分が黙っていればだれかがやってくれるだろうと思っている。
    -主体的に行動できない。
    -結論が出せない。

 4)結果重視で、チームが主体。
    -自分の意見を言うより他人の意見を批判する。
    -皮肉屋
    -主体的に行動できない。
    -他のメンバーや置かれている状況を否定する。

たとえば、何かと攻撃的な態度のメンバーがいると通常の場合、リーダーはそれに勝つか負けるかを考えてしまいます。「いかに納得させるか?/説き伏せるか?/黙らせるか?」といった対策に走りがちです。こういった力技も有効ですが、そのメンバーは何に関心があってどんな目的でその行動をとっているのかを考えることも有効です。多くの場合に攻撃的な態度は自分を認めてもらうための自己主張の現れです。「他のメンバーよりも素晴らしいアイデアを自分は持っている」「リーダーも知らない知識を自分は持っている」といった主張が隠れていたりします。そういった場合はそれを潰してしまうのではなくその力を発揮してもらうこともできます。ただし、実際にはそれが本来進むべき方向とずれていたり、口先ばかりの知識を披露していることもあり得ます。
チームビルディングの考えかたではそういった攻撃的なメンバーの主張や対立はチームが次のステップへ進んでゆくために必要であると考えます。メンバー同士、又はメンバーがリーダーに対して主張することによって、結果的にお互いの考え方や視点を理解し、何が得意で不得意かも共有できます。

このように、リーダーが身構えること無く、「問題児をどうにかする」という視点ではなく「すべてのメンバーを活かす」という視点に立つ事が重要です。
そもそも、異なる価値観に立った人たちが集まれば「問題児」である事の方が当たり前であるくらいです。参加意欲の低い人、自分の立場でしか語らない人、何事もばかにしてかかる人など、様々です。チームを率いるリーダーはそれを当たり前のものとして受け入れて束ねてゆかなければなりません。

チームリーダーが問題児を有益な人材として活かすために必要な3つのポイント

● 「問題児をどうにかする」という視点ではなく「すべてのメンバーを活かす」という視点に立つ。
● たとえ自分が責められても中立に客観的事実を捉える。
● 自己主張がチームの発展に必要であることを認識する。

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