第42回『危機はチームビルディングのチャンス』
2009年03月05日
未曽有の危機などと言われますが、その中で企業はいろいろな取り組みでその危機に立ち向かおうとしています。「こんな時だからこそ!」と前向きにアクションを起こしていく話も良く聞きます。社会環境やその他の外部要因による組織の危機はチームビルディングのためにはチャンスです。
組織を襲う危機はその組織を構成するメンバー全員にとって悪いことであり、内部で対立などしている場合ではなく、その危機に立ち向かって行かなくてはなりません。これが組織全員で共有する明確な目的となります。明確な目的を共有し、そこへ向かう思いが一つになることでチームは大きなパフォーマンスを発揮します。
なんとかして生き延びなければならないという深刻な危機ほど、それを共有するメンバーの結束は強くなります。
アメリカの国務長官が中国の首相を訪問した際に呉越同舟の話をしたそうですが、敵対する者同士でも両者が同じ船に乗っている場合に両者にとって危機となる嵐が船を襲えば全員が団結して船を守り、危機を乗り越えようとする。呉越同舟のエピソードで孫子は危機的状況を組織結束のために活かす事を教えています。
いま、色々なところで聞く「こんな時だからこそ!」という前向きなアクションはこの危機を活かしたチームビルディングの効果を高めます。もし危機的状況にあるのであれば全員が本気になるチャンスです。
危機をきちんと危機として全員が認識し、行動へつなげてゆくチームビルディングが重要です。