第7回『トラブルの楽しみ方』
2007年11月01日
トラブル(問題)は誰もが避けたいものかも知れませんが、この一見ネガティブなものもポジティブな力と成り得ます。また、自分が解決できない問題を人に解決させてしまう面白さも持っています。
たとえば、誰かが目の前で固く閉まったビンの蓋を力いっぱい頑張って開けようとしても開かない時、ついつい「ちょっと貸して」と言って自分もその蓋をあける事にチャレンジしたくなってしまいませんか?これがトラブルシューティングの楽しさです。
握力の弱い人にとってはビンの蓋をあけるのは困難な問題でも、そこで力自慢の人が代わって開けてあげるのは自分の能力を発揮できる場となります。ある人にとっては苦しい問題であっても、ある人にとっては自分の力を発揮できる場であるのです。これは適材適所の役割分担を起こすきっかけとなります。
また別の視点ではビンの蓋がどうしても開かない時に、その場にいるメンバーがみんなでそれを開けようとしませんか?ここで見られるように、トラブルはチームの結束を生むきっかけともなります。力を合わせてトラブルを乗り切る事、また乗り切れなかったとしてもそれに向かって結束する事がチームをひとつにしてゆくのです。
この困難な課題に「絶対に成し遂げる!」という強い意志が掛け合わさった時にはとても大きな力を発揮します。実際のチームビルディングを行った際のリフレクションでも多くの方が その体験を語っています。困難な問題から不可能を可能にするアイデアが実際に生まれてくるのです。
そして、その問題が困難なものであるほど、それを達成した時の達成感や満足度は高くなります。つまり、達成できるのであれば、問題は困難であればあるほど良いという事になります。
トラブルをチームで乗り切るチャレンジングなゲームとして楽しめるチームと、トラブルを避けて通るチーム、どちらを選ぶもそれぞれのチーム次第です。