第6回『反対するなら代案を!?』
2007年10月15日
会議の場面で良くあるのではないでしょうか?話の流れがおおかた固まってきたところへ
「そんなやり方では○○の問題が起こるじゃないか。その考え方はそもそもおかしい」
などと議論をひっくり返すような意見が出てきます。
その対抗策として
「そんなに批判するなら何か代案を出して下さい」
と言って、黙らせる。
いかにも正論ですが、この対立を解消するには果たしてこれが最善の方法なのでしょうか?
お互いの存在や役割が認め合える状態になる前のチームではこういった事は頻繁に起こり得ます。お互いの立場や視点などを確認する上でも避けられない対立です。これを乗り越えて思いを1つにして1つのゴールへ向かってゆけるチームになって行きます。
批判意見が出た時の解消方法としては色々あるかとは思いますが、以下にその一例を挙げます。
1) [受入れ] まずその批判意見を言った人を批判しない。
2) [理解の確認] その批判意見を受けて「○○○という意見ですね?」と確認する。
3) [問題の切り離し] その意見を言った本人を含めた全員で指摘された問題点についての解決案を探す。
4) [合意] 最初の案も含め、コンセンサスの得られる案に絞り込む。
実際はここまで単純ではなく、時間の制約などもあります。しかし、代案を出さなければ問題点を指摘できないというような環境では十分な議論はできません。
参加メンバーの中には、緻密な視点で問題点を見つけるのが得意な人もいれば、奇抜な発想で解決案を考え出すのが得意な人もいます。「そんなに批判するなら何か代案を出して下さい」では、1人にその両方の特性を求める事になってしまい、チームで話し合う事の効果を無くしてしまいます。
批判意見もより良い結果を導くための大事な意見です。うまく流れを作り、活用してみて下さい。