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第100回『チームは何人からチームなの?』

2015年03月26日

チームビルディング・ノート

「チームっていったい何人からチームなの?」というテーマはチームビルディングを考える上で良く話題に上るテーマです。「一人がチームじゃないのは分かるけれど二人だけでもチームなんだろうか?」「三人寄れば文殊の知恵と言われるくらいだから三人くらいいればチームの力が出せるんじゃないか?」「チームスポーツでも少なくとも四人からのものばかりだから四人からじゃないか?」様々な考察がされています。

今回はチームとその人数について考えてみましょう。

メンバーが一人しかいない場合、そこには複数メンバーの力を合わせて生まれる相乗効果が何もなく、一人しかいないので共有されるゴールや価値観といったものもありません。いくら自分でミッションやビジョンを決めて本気になってゴールへ向かって取り組んでいてもただ自分で考え、自分で行動するだけなのでチームではありません。
私がチームビルディングジャパンを立ち上げた時もそんな状態でした。最初は一人で立ち上げた会社だったのでそこにチームはありませんでした。その頃はチームビルディングの会社なのにチームではない状態で仕事をしていることにとても抵抗感があり、早くチームを作りたいという思いがとても強くありました。チームビルディング会社であればチームの力を活かして一人ではできない仕事をするのが当然ですし、「さすがチームビルディングの専門会社は最高のチームで仕事をしているね」と言われるのが当たり前であるべきと思っていたからです。

メンバーが二人以上いれば自分だけで完結することはなく、共有したゴールへ向かってともに取り組み、相乗効果を生み出すことができます。仲間が思いを一つにして、一つのゴールへ向かって進んで行くチームとなることができるのです。一人では出来ない多面的な見方もできるようになりますし、お互いの強みを活かし合い、弱みを補い合うことも出来ます。対話を通じてA案でもB案でもない第三の案を生み出すこともできます。
そういう意味で二人だけでもチームだと言えます。

しかし、二人の場合と三人以上メンバーがいる場合では全く異なります。何が違うのかというと、三人以上いると初めてそこに社会性が生まれるのです。二人の場合は一対一の関係性で自分と相手しか居ません。相手という一個人の事だけを考えていれば良く、自分の考えと相手の考えの二つしか存在しません。これが三人以上になると、自分の考えの他にAさんの考え、Bさんの考えが存在します。一人の相手のことだけでなく、全体のことを考えるということが起こるのです。自分と相手の間の単なる折衷案といったことも起こりにくくなります。
紙の上に二つの点があるときにそれをつなぐ関係性はどんなに頑張っても線でしかありませんが、三つ以上の点をつなぐとそこに面が生まれるのと似ています。二点の間の思考はその直線上にしかありませんが、三点以上をつないだ思考は面の上に広がるのです。 このようにチームは二人からでもチームの力を発揮できますが、三人以上になると社会性が生まれ、二人とは全く違うチームとなります。

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