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第77回『褒めることと叱ること』

2014年05月08日

チームビルディング・ノート

部下を持つリーダーは部下育成のために褒めたり叱ったりをしているかもしれません。そしてその難しさも実感していることでしょう。そもそも部下の側も上司の側も自律的であれば叱るということ自体が必要が無いのかもしれません。しかしながら、現実はなかなかそうもいかず、ここで苦労している方達も多いと思います。私自身たくさん失敗して来ました。
今回は褒めることと叱ることについて考えてみましょう。

    • 叱るということは良くないところを指摘して改善するために行うこと。

 

    • その反対に褒めるということは良いところを承認すること。

部下ではなくて子供を相手に考えるとより分かりやすいかもしれません。
叱ると一言で言っても色々なケースがありますが、自分の常識に相手を従わせようとするために、自分のエゴで相手をコントロールするために叱るということは自己満足以外にあまり良いところが無いのでやめてしまって大丈夫でしょう。これは叱る側の意識だけで変えられます。

しかし、自分たちが属する社会、コミュニティのルール、倫理的規範などに関して問題が生じた時にはもう一度同じことを起こさないために手を打つ必要があります。なぜなら、その相手は子供であろうが大人であろうが、その社会で生き延びて行く必要があるからです。
こういった時に「叱る」ということでそれが危険なことである事を教えようとします。しかし、こういったことはその人がこれまでに培ってきた物事の考え方、行動の特性に基づいているので一度言われただけで簡単に改善されるものではなく、繰り返し起こります。そのため部下は何度も叱られることになるのです。そうするとネガティブなスパイラルが回り始めます。部下は何度も叱られると上司に対して不信感や拒絶感を持つので当然抵抗します。そうすると上司は益々相手を信頼できなくなります。これでは結果何も良くならなりません。

    • 叱るということは良くないところを指摘して改善するために行うこと。

 

    • その反対に褒めるということは良いところを承認すること。

この二つの意味を理解して使うべきです。
叱ることは「あなたはダメだ」というメッセージを送ることになります。これを続けることは信頼を削り続ける事になります。反対に褒めることは相手を受け入れ、承認することで信頼を築いて行くことにつながります。

どんなメッセージを伝えるにもまず信頼関係ありきです。
もし不信のネガティブスパイラルが回っていることに気づいたら上司にまず出来ることは相手のせいにせず、信頼してもらえるようなコミュニケーションを取ることでしょう。信頼がなければあなたがどんなに相手のためを思っていてもそうは伝わりません。あなたが相手を信頼し、相手からも信頼してもらえる様なコミュニケーションを取ることが最初の一歩です。
まずはネガティブなスパイラルを止めること。それがポジティブなスパイラルの始まりにつながります。

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