第70回『内発的動機のために外からできること』
2014年01月30日
インセンティブや力によるコントロールではなく、自分の内側から生まれる内発的動機が大切だと言われ続けています。企業の中では管理職が「部下のモチベーションを上げろ」と言われて、どうしたら良いのかわからず、「内発的動機が大切なのに管理職が外から何を言っても外発的なものにしかならない」と苦労しているという話も聞きます。
しかし、チームメンバーの内発的動機を高めるために上司がどう係るのかは非常に大きな役割を果たします。今回は、一人一人の内発的動機のために外からできることについて考えてみましょう。
ただ「モチベーションを上げろ」と言われてそう簡単に上がるものではありません。逆に人から言われてコントロールされることを嫌うという反応も起こり得ます。外から誰かの心の中に手を突っ込んで直接モチベーションを引き上げることは出来ません。自分以外の人間を思い通りにコントロールしようというアプローチでは上手く行かないのです。しかし、自分以外の人間がモチベーションを持って活き活きと仕事するために外からできるサポートはたくさんあります。それを支える環境を作ることはできるのです。
まずやってはいけないこと
・内発的動機に基づいて行ったことを否定する。
・やっている事を見ていない。放置。
・フィードバックをしない。
できること
・見ること。見てもらっている感が伝わる。
・内発的動機に基づく良いアクションを拾い上げる。
・相手を尊重し、尊重されている感が伝わる。
これは形だけやってもダメで本気でできる必要があります。最初は手探りで形だけかもしれません。それでもやってみながら自分のものにして、それを自分の内発的動機に基づいて行えるようになってくるとその成果もどんどん形になってくるでしょう。
内発的動機で誇りをもって、働き甲斐を感じながら仕事で成果を上げるためにはまずはそのベースとなる環境が必要です。部下のモチベーションを無理にあげようとするのではなく、モチベーション高く仕事ができるようなサポート、環境づくりに上司は力を入れる事ができます。