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第49回『有機的な組織づくりと機械的な組織づくり』

2013年04月11日

チームビルディング・ノート

チームが生まれる時に、有機的な生まれ方と機械的な生まれ方があります。有機的な生まれ方をした組織は生き物の様に進化し、成長して行きます。機械的な生まれ方をした組織は効率良く成果を上げて行きます。
今回は一般的にはビジネスや明確な目的がある活動で活かしにくい有機的な組織づくりについて考えてみましょう。

機械的な組織の生まれ方は一般的な会社などでよく起こっています。特に外資系の会社などで多く見られます。まず、明確な成すべき目的があり、それに必要な人材をリストアップし、明示された職務内容でチームメンバーを集めます。つまり、目的に合わせて組織の設計図を書き、それに必要なパーツを集めて組み立てて作る組織と言えます。非常に効率的に出来ており、パーツの付け替えも比較的簡単に出来ます。集めた人材が思うような成果をあげない場合には不良パーツを付け替えるかのようにまた同じ職務内容でメンバーを募れば良いわけです。
有機的な組織の生まれ方は友達同士のようなカジュアルな環境で、かつ集まるメンバーの思いのベクトルや目指す方向などが一致している時に起こりやすくなります。先の例のような最初から目的や役割ありきで人が集められるわけではなく、人の集まりが先にあります。役割よりも一人一人のメンバーやその関係性がまずあって、「このメンバーだからこそ」の目的やゴールが生まれます。そして役割は分担されるものではなく、必要な役割を最適なメンバーが取るようになります。

実際には有機的な生まれ方をして機械的な組織になって行ったり、またその逆もあります。そして一つの組織の中でも有機的な部分と機械的な部分が合わさって出来ていることも良くあります。

ビジネスの環境で有機的な組織が生まれにくいのは、明確な目的があり、「ねばならない」の要素が多いからです。成果が期待されないことに時間を割いたり、結論を出さない話し合いをしたりということがやりにくい環境が多いのです。ところが、人がよりイキイキと成果を発揮しやすいのは有機的な組織です。ビジネスの環境で当たり前ではありますが求められているものです。

有機的な組織は機械的な組織のように作ろうと思って作れるものではありません。パーツを組み合わせてもできないのです。しかし、有機的な組織が生まれやすい環境を作ることはできます。そのためには人と人とのつながりを活性化させることです。メンバー間の共有レベルを高め、多くの人がくっついたり離れたりしやすくします。やらなければならない事ではなく、やりたいことをやるようにします。
これだけで随分有機的な組織が生まれやすい環境になるはずです。

今ある機械的な組織を有機的に作り変えて行くのも同じ環境づくりから始めることができます。
ぜひ有機的な、組織でイキイキと成果をあげて行きましょう!

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