第36回『オフサイトで会議や研修を実施する意義は?』
2012年10月16日
チームビルディングのプログラムはオフサイトで行われることがほとんどです。それは野外などでのアクティビティを用いたプログラムだけでなく、ミッションやビジョンなどに関わる対話をベースにしたプログラム(オフサイトミーティング)でも同じです。
感覚的にオフサイトミーティングの効果は多くの方が実感して使われていると思いますが、今回はその効果について一緒に考えてみたいと思います。
オフサイトとは日常の会社の会議室からは離れた場所を指し、
ちょっと環境を変えて行う会議等の取り組み全般のことを
オフサイトやオフサイトミーティングなどと呼びます。
その中でも近隣の1時間圏内ほどの会場を使う場合と2時間以上の移動が伴う会場で変わってきます。
移動が1時間圏内の会場では、基本的には日帰りでの実施が可能です。それでも宿泊する場合もありますが、「帰れるけど泊まる」ことと「帰れないから泊まる」とでは心の状態が随分と違うようです。1時間圏内の近場で実施する「プチ・オフサイト」は2時間以上の移動と宿泊を伴うオフサイトは実施できない、又はしたくないけれどオフサイトの効果を狙いたい時にオルタナティブとして使われます。また、より気軽に、頻繁に実施するためにわざわざ遠くまで行かない「プチ・オフサイト」を使ったりします。
オフサイトで実施したい理由として最初にあげられるのが非日常感です。では、非日常感とは何でしょうか?オフサイトに関して言うと「普段とは違う感じ」「なんだか気分がウキウキする。ワクワクする。」「ストレスが軽減する」といった感覚が非日常感という言葉で表現されています。これは科学的にも研究されていて幸福感をもたらすセロトニンが多く見られたり、ストレスが大きいときに多くみられる物質が低減したりといった効果があるようです。専門家ではないので漠然とした捉え方ですが、科学的にもその効果は測られているという事です。
転地療養や湯治などの考え方も同じような効果を狙ってのものでしょう。
オフサイトを2時間以上の移動距離と宿泊を伴った形で行う場合、私たちが旅行に行った時に感じる感覚を参考に考えると良いかもしれません。旅行に行った時に皆さんの心の状態はどんな状態でしょうか?例えば、旅先では仲良くなりやすくなるという経験はありませんか?たまたま海外の旅先で会った日本人同士とても仲良くなったり、職場旅行で普段あまり接点のない人とも仲良くコミュニケーションがとれたりといった経験のあるかたも居るかもしれません。
それから、旅を楽しんでいる時に物事をポジティブに受けとるという傾向はありませんか?旅先で見つけたちょっとくだらないものをついつい買ってしまったり、食べ物をおいしく感じたり。
チームビルディングを実施する際に、オフサイトで気持ちがオープンでポジティブになっている状態はとても良い効果をもたらします。メンバー同士の関係性の向上にも当然役立ちますし、困難な課題を一緒に乗り越えて行く姿勢にも役立ちます。話し合いの中で普段とは違う発想が生まれたり、その発想に便乗し合って発展させたりといったことも起きやすくなります。
会議や対話の場、チームビルディングなどを実施する際にはその目的に合わせてうまくオフサイトを使うと、その目的実現をサポートしてくれる環境として活かす事が出来ます。さらにはチームでだけでなく、個人で仕事をする時もオフサイトの効果は得られます。自分自身も良く環境を変えて仕事をしています。日常にとらわれず、非日常をうまく活用して個人やチームの仕事の成果を高めて行ければと思います。
※編集部注)オフサイトを使った合宿・研修プログラムもご参照ください。