第17回『優秀な部下がついて来てくれない』
2012年01月19日
リーダーが「リーダーシップ」とよばれるものを発揮するからフォロワーがついて来るのか?フォロワーがついて来ることでリーダーとなるのか?どちらにせよ、リーダーはフォロワーが居るからこそリーダーたり得るわけであり、その存在はフォロワーの存在に依存しています。
甘えたリーダーはフォロワーがついて来ないと自分自身ではなく、フォロワーの側に原因があると考えます。「最近の若いのは根性が無い」「仕事は厳しいものだ。それを自分の責任でマネージして行くのは社会人として当たり前の事」などと考えます。
自律的なリーダーはフォロワーがついて来れない時には「自分ができることは何か?」と考えます。
もちろん、リーダーがフォロワーに媚を売って「ついて来てください」となるのが正しい訳ではありません。リーダーも「こんな人たちについてきて欲しい」という考えもあるでしょうし、そもそも誰かについてきて欲しいと思ってリーダーになっている訳ではないかもしれません。その人がその人らしく行動していたら勝手にフォロワーがついて来たということもあるでしょう。
あなたがリーダーだとしたら、どんな人たちについてきて欲しいですか?
自分だったら…
- 主体的、自律的な人。人のせいにするのでなく、自分で責任を奪い取りながら前に進んで行く人。
- 楽しい人。遊び心のある人。
- 余計なことをする人。もう少しこうしたらもっと良くなる。もっと面白いと考えてそれを実践する人。
- 仕事は自分の時間を犠牲にしてその対価をもらう場ではなく、自分の人生をより輝かせるための場であり、そこで活き活きとその能力を発揮することから生み出した価値の対価を得る場であると考える人。
- うわべだけで無く、その本質は何かを自分の頭で考える人。
- お互いに尊敬/尊重し合える人。
- 考え方や得意分野など、自分に無いものを持っている人。
- 上記の項目には何ひとつ当てはまらないけれど、あなたと一緒にやりたいと言ってくれる人。
こんな感じの人達と一緒にやりたいと思います。どんな人たちと一緒にやりたいかは人によって全く違うと思いますが、こんな人たちと一緒に仕事をすることは自分にとってとてもワクワクする事です。
そして自分自身もこんな人でありたいと思っていますし、ついて行くならこんなリーダーについて行きたいと思っています。
私は正に「類は友を呼ぶ」だと思っています。「こんな人たちと一緒に仕事したい」と思う人物像と、「こんな人でありたい」と思う人物像が重なり、まずは自分自身がそんな人物になることで、そんな自分にピッタリの人たちが周りに集まって来る。そういった捉え方をする事で全ては自分自身の行動に反映させ、改善してゆけるものになります。
有能な部下がついて来てくれないのであれば、自分ならまず自分自身への問いかけから始めます。「自分は彼らから一緒に仕事をしたいと思ってもらえるような行動や考え方をしているだろうか?」
あなたが変わればきっと部下も変わってくれるはずです。