第3回『このチームでこのまま進んで行っても大丈夫?』
2011年07月07日
チームで同じ目的に向かって取り組んでいたはずなのに、少しずつお互いの思いや同じだったはずの目的がズレて来てしまったという経験はありませんか? またはズレてくる以前に同じ事を一緒にやっていても、思いが一つになっていなかったということもあるかもしれません。そんなときに「このチームでこのまま進んで行っても大丈夫だろうか?」と不安になります。私も過去にそういう経験をしました。チームは前へ向かって走っているのに、気持ちの中でブレーキを踏んでいるような状態です。
この不安はそれ自体悪いものではありません。不安は良くない方向へ進んでしまう前に軌道修正を促すサインです。そのサインに耳を傾け、チームにとって、またメンバー全員にとってより良い選択をして行きましょう。
私にもこんな経験があります。それぞれが自分の意思で係わる数人のメンバーで、あるプロジェクトをスタートして進めていました。そのプロジェクトの目的や理念について、ビジョンについてなども色々話しあってきました。そして実際に動き始めてとても違和感を感じたのです。
「これは本当に自分のやりたい事だろうか?」という問いが頭に浮かび、そしてそれに対する自分の答えは明らかに「No」だったのです。
他のメンバーがそのプロジェクトを通して実現したい事と、自分が実現したい事が本質の部分でズレていました。それでも表面に見える目的は一緒なので一緒にやって行こうと考えていたのだと思います。
自分自身の思いのギャップを感じて「これはお金をもらわなくても3年間継続してやりたいと思えるほどやりたいことだろうか?」と考えました。その時に見えたのは、そのプロジェクトに自分が継続的にやっていきたい要素はある。だけれども他のメンバーの実現したい事と合わせて考えた時にうまくかみ合わないという事に気付きました。
結果、私がそのプロジェクトの中で大きな責任を負いすぎる前に脱退する事を決めました。
もしあなたが「このチームでこのまま進んで行っても大丈夫だろうか?」と不安になったら2つの事をお勧めします。
一つは「これは本当に自分のやりたい事だろうか?」と自分に問いかけてみる事。「これはお金をもらわなくても3年間継続してやりたいと思えるほどやりたいことだろうか?」「このメンバーでやって行きたいか?」と考えてみる事。少し考えれば答えは出るはずです。もしすぐに答えが出ないとしたらそれも答えです。つまり、もし本当にやりたければ考える間もなく「Yes」の答えが出るでしょう。
そしてもう一つはチームメンバーとしっかり話をする事です。お互いの考えている事、思惑、下心など全て話し合います。こういったものを全てオープンに出し合いながら共有し、共感できるのであれば前進できます。また、共有のプロセスを進めることで新たなものが見えてくることもあるでしょう。「私たちが目指しているものは何だろうか?」「それによって私たちが得るものは何か?」といった事についてしっかりと共有しておくことが大事です。
もし、あなたがそのメンバーと一緒にチームで進んで行けなくなってもそれを嘆く必要はありません。あなたが本当に胸躍るほどやりたい事を理解して、それを実現して行く思いがあればそれを実現する仲間は自然と集まってきます。チームとは、仲間が思いを一つにして、一つのゴールへ向かって行ける組織の事。「これを一緒に実現したいね!」と思える仲間、そしてゴールと思いの共有が重要です。そのためにもまずは自分の思いを知っておかなければなりません。
あなたが本当に実現したい事は何ですか?
私は本気の思いを応援します。